会話に便利な「gi」

会話に便利な「gi」

「gi(ジー)」は日本語で「なに?」という疑問詞の一つです。
文法で例えるなら、「cai nay la cai gi?(カイナイ ラー カイジー)」で「これはなんですか?」となります。
このgiは実際の会話の中で、いたるところで頻繁に使われています。

会話で文法は無用?

みなさんの中で、日々日本での生活において相手と会話をするとき、いちいち文法を気にしている人はいないかと思います。
これはもちろん日本語がネイティブだからという理由もありますが、それ以外にも「一つの会話が長くなる」、「面倒くさい」、「文法を気にしなくとも意味が通じるから」といった理由もあるでしょう。

例えば、会話の中で、相手の言葉を聞き取れなかった場合、文法に照らし合わせると「あなたはいま何といいましたか?」とかしこまった言い方になります。
しかし、相手が誰であろうと、そんなことは言いませんね。
相手が友人であれば、「なんて言った?」、「何?」と訊き返すはずです。

これはベトナム語でも同じことが言え、「noi=言う」と「gi=何?」を繋げて、「Noi gi?(ノイジー?)=なんて言った?」と言います。
また、冒頭の文も省略することができ、「cai gi?=なに?」と表現します。
最初の「cai nay」は言わなくとも分かるから不要です。

このような表現はいくつかあり、特に知覚動詞+giの表現を使うことが頻繁にあります。

Nghi gi?(ンギー ジー?)
→なに考えてるの?

Xem gi?(セム ジー?)
→なに見てるの?

Nghe gi?(ンゲー ジー?)
→なに聴いてるの?

Lam gi?(ラム ジー?)
→なにしてるの?

このように言うことができます。
例えば最後のlam gi? は、文法上は「あなたは現在なにをしているのですか?」と言い換えられますが、ベトナム語に訳すと、「bay gio em dang lam gi?(バイヨー エム ダン ラムジー?)」と長ったらしくなってしまいます。
ベトナム語も日本語同様会話においてはリズムを大切にしますので、あえて言わなくとも分かる事柄に関しては、極力省略する傾向にあります。

主語はできるだけ必要

ただし、日本語と異なるのが一点。
それは、「ベトナム語は主語が必要」ということです。
上記のような一言文であっても、主語を入れることはしばしばあります。

例えばlam gi? の場合は、「em lam gi?=なにしているの?」となります。
これはベトナム語のルールのようなもので、離している相手が分かりきっていても、相手の人称代名詞を頭に加えるのが常です。
上記の場合はemを入れましたが、これによって「あなたはなにしているの?」と堅い表現にはならないこともベトナム語の特徴として覚えておきましょう。

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