エリアによって異なる発音

エリアによって異なる発音

ベトナム語を日本で学んでいる方は、おそらく参考書の一冊や二冊携えて勉強していることでしょう。
参考書には発音がカタカナ表記されていますが、これはすべてハノイの発音です。

ベトナムへは、年間30万~40万人ほどの日本人が訪れますが、旅行客の8割以上は南部ホーチミン観光です。
もちろん発音が変わってもベトナム人には通じますが、できれば現地の発音(言葉)で話したいところですね。

地域による発音の温度差

ベトナムの首都は北部ハノイ。
南部ホーチミンは最大の商業都市で、日本でいう大阪にあたります。
そして第三の都市と言われているのが中部ダナン。
地域差による発音の違いは、大きくこの3つに分けることができます。

◆北部の発音

日本の東京と同じく、ベトナムでもハノイの発音は標準語とみなされています。
しかし、ホーチミン人からすると、「ハノイの言葉は冷たい」、「ちょっと堅い気がする」と言います。
例えばベトナム語のスペルに「g」がありますが、北部では「ザ行」で発音し、南部では「ヤ行」で発音します。
ベトナム語で「Bay gio=今」という単語がありますが、北部では「バイジョー」、南部では「バイヨー」と言います。

◆中部の発音

中部の発音は、ダナンを中心にエリアによって発音が北部系であったり、南部訛りがあったりします。
また、田舎の地域が多く、訛りが強いエリアもありますので、南北のベトナム人にとっては、なかなか聞き取りづらい言葉と言われています。
日本で例えるなら東北方面でしょうか。

◆南部の発音

先も説明したように、スペルの発音の仕方が北部と異なったり、また若干スペル自体が異なることもあります。
例えば、「tat khong?(タッコン?)」は「本当?」という意味ですが、これは北部でよく使われている言葉で、南部では「tit khong?(ティッコン)」と言います。

もちろんtatを使う南部人も多くいますが、若い人からすると、「titの方が発音の響きがいい」とのこと。
また、ハノイ人から見ると、ホーチミン人は「なれなれしい」、「発音が可愛くて好き」、「言葉が汚い、早い」といった賛否両論の意見があるようです。

当サイトで解説している発音のカタカナ表記は「南部」となりますので、日本で参考書による学習をされている方は、若干表記が変わることをご了承ください。

※当サイトへのリンクを歓迎いたします。
(管理人へのご連絡は不要です)
PAGE TOP